食物アレルギーっ子 試行錯誤の始まり

2022年8月30日

食物アレルギー生活の試行錯誤と不安の6つの事

娘の食物アレルギーは100人中上位10番以内。
そう医師に告げられて、正直ショックでした。
でも娘はこれからも成長していきます。「とりあえず何からしたらいい?」自問自答です。

最初にしたことは次女のアレルギーの対象になるものを正式に私たち家族の食事リストから排除しないといけない。

【アレルギーの血液検査】
卵白4 卵黄2 小麦5 大豆2 牛乳2 牛肉1

試行錯誤と不安その1

卵・乳製品・牛乳・小麦粉製品・大豆製品の除去のスタート。

言葉で伝えるととても簡単そうに聞こえるかもしれませんが、これは洋風のご飯やお菓子はまったく食べれないのと同じです。大好きなパンもヨーグルトもピザもパスタもケーキも全部だめ。
いったい何を食べればいいんだろう?
(っていうか、この世は全部、卵と小麦と乳製品と大豆で出来てない?)

試行錯誤と不安その2

裏面商品表示ラベルを見る
今私ができることは、手に取り、口に入れる物は何で出来ているかを把握すること。
自分自身の食生活も一気に見直すことになります。
(食品添加物って気にしたことが無かったけど、多すぎ!!)

試行錯誤と不安その3

私自身の食生活をすべて和食に切り替えることにしました。
(和食にするって、そんなに自分で調理できたっけ?)

試行錯誤と不安その4

娘のアレルギーは小麦粉や大豆にも反応しています。
調味料であるお醤油やお味噌なども全部アウトなのでは?
(アレもだめ、コレもだめ。)
さまざまな疑問や不安がそのたびによぎります。

試行錯誤と不安その5

調味料の変更
その頃(2012年頃)普通のスーパーではアレルギーの商品が陳列棚に並ぶことはほとんどありませんでした。
ネットで小麦粉・大豆除去のお醤油をさがしてみたり、
小麦粉に代わる物を必死で探しました。
(アレルギー対応の店ってあるの?っていうか昔の人はどうしてたん?)

試行錯誤と不安その6

家族の協力依頼
食物アレルギーは家族の理解や協力がないとやっていけません。
私にはそう感じました。

まず4歳になる長女に少しでも分かってもらうために、
「妹にはアレルギーがあって、カイカイが出る食べ物があるよ。
食べられるものが今は決まっているから、今までみたいに外食もたくさん出来ないし、
外食が出来ても場所も限られるよ。おやつも妹が食べれるものになるからね。」
と伝えました。
(4歳の娘にどこまで伝わっているのか・・・絶対にジャンキーなお菓子欲しがるやん)

主人には、
「これから今まで通り食べたいものがすぐに食べれないこともあるし、
一人ひとり別々の食事を毎回作る事は、出来る時と出来ない時があるしきっと限界がくるから、みんなが食べられるように、なるべく和食中心のご飯にしたい。
しばらくは私と次女は簡単に出来合いのご飯は食べれないから、それは理解をしてね。」
と伝えました。
(自分の食べたいものは自分で買ってきてね!って伝わってるかな?)

家族の食生活の変化

主人や長女は今まで食べてきたものを食べたい日がもちろんあります。
アレルギー対応代替え商品では味が物足りなかったり、普段から食べ慣れているものを食べられない、もはや苦痛と呼べる我慢を家族みんなに強制していたかもしれません。

それに気づくと、その我慢をしてもらっていることにも申し訳なさが募り、結局、個々で食べたいものは食べる方針に少しずつ切り替わってきました。

2013年4月のある一日、次女は7か月

(朝食)
主人と長女はパン・目玉焼き・サラダやフルーツにヨーグルト。
次女は離乳食のごはん、ほうれん草、白菜、しらす、レタス。
私はおにぎりとお味噌汁。

(昼食)
主人と長女はラーメン。
次女は母乳かミルク。
私はおにぎりとサラダ。

(晩御飯)
次女は離乳食のおじやとかぼちゃを蒸したもの
他の家族は白米、お味噌汁・肉じゃが(醤油はアレルギー対応)、野菜炒め(味付け塩コショウのみ)

2013年4月の別の一日

(朝食)
長女はパン、コーンフレーク・豆乳・茹でたさつまいも、フルーツ
次女はおかゆ、茹でたさつまいも
私はたまにはパン、コーヒー

(昼食)
長女はうどん
私はうどん少しとおにぎり、サラダ

(晩御飯)
家族みんな白米、スープ、鯛の切り身など

おやつはおせんべいなど和菓子に切り替えます。

そんなに体に悪いものを取っているつもりはなくても母乳を飲んでいる次女の体はうそをつきません。
私がパンやうどんを口にしたあとの母乳を飲んでいる彼女は顔やお腹に赤い小さな湿疹をかかえ、膝裏も赤くカサカサしています。
私が食べるものに気を付けている週は、次女の体の湿疹もやはりマシになっていきます。
朝食のパンをやめた時は顔の赤みが引いていき、耳の切れも落ち着いてきました。

私がフライ系(衣に小麦、卵使用)を少量でも食べると次女の顔に赤みが出ました。
ステロイド系の薬を赤みの箇所に塗り、少し治まってはまた発疹が出る。
そんな日々が続きました。

遅れてくるアレルギー症状

離乳食も順調に進み、次女が9か月経ったある日、
朝9:30頃、急に娘がグズり出しました。
足をすごく痒がり、湿疹が出ました。
(え?何で?なんか朝食にアレルギーの物を食べたっけ?)
急いでかかりつけ医に連絡し、10時に病院到着。

次女の体は全身真っ赤で、耳、手、足全て腫れてしまい、大きなミミズ腫れのような大きい湿疹が全身に広がりました。

幸い、呼吸器や喉の異常や腫れは見られなかったので処方されたお薬を飲んで一旦落ち着きました。
でもこれも軽度の「アナフィラキシー症状」。

原因は、なんだ?
頭の周りをぐるぐる今朝の朝食、そして前日の晩ご飯が駆け巡ります。

思い当たるのは、前日の晩ごはんで18時ごろにお味噌汁をあげました。
お味噌汁の原材料は大豆。
私がお味噌汁を飲んで母乳を介して飲むにはアレルギー反応は出ませんでしたが、直接次女がお味噌汁の上澄みを飲んだだけでこの反応。今の次女には大豆はまだしんどいようでした。

そして、アレルギー物質を食べてすぐに反応が現れるものと、時間が経ってからアレルギー反応が起こること(遅延型アレルギー)をこの時初めて知りました。

普通ならお味噌汁くらい飲めるのに。
普通ならもうパンも離乳食であげれるのに。
和食の代表であるお味噌汁も飲めないなんて。
私の中で本当に次女は食物アレルギーが治るのか、という焦りと不安が迫りくる気持ちでした。

しかし、病院のベットで小さい細い枝のような腕に痛そうな点滴を付け薬を飲んで、パンパンに腫れていても、にっこり笑っている次女の顔を見ているとその笑顔に救われる気がしました。
そしてまた前を向こうと思えるのでした。
少しずつでも、何年かかってもいいから焦らず進んでいこうと思えた一日でした。